10月31日、Patrick Child (パトリック・チャイルド) 欧州委員会研究イノベーション総局副局長一行が小川真人研究・産学連携担当理事を表敬訪問しました。今回の訪問は、10月24日にブリュッセルで開催した第9回神戸大学ブリュッセルオフィスシンポジウムにおいて、チャイルド氏に開会の挨拶を依頼し、同シンポジウムが成功した事を契機に実現したものです。
本学で開かれた懇談には、吉田健一ブリュッセルオフィス所長・科学技術イノベーション研究科教授、冨田克彦学術研究推進機構学術・産業イノベーション創造本部特命教授、欧州側からはGediminas Ramanauskas (ゲティミナス・ラマナスカス) 欧州連合日本代表部科学技術部長、Tom Kuczynski (トム・クチンスキー) 欧州連合日本代表部科学技術部科学技術アドバイザーらも参加しました。参加者らは、欧州における本学のブリュッセルオフィスをはじめとした活発な国際交流活動と、そのプレゼンスの高さに強い関心を示しました。HORIZON 2020・HORIZON Europeなど、欧州の研究助成スキームについて、今後日本からの参画を促進するための意見交換も行われ、チャイルド氏からは、「多くの欧州の有力大学と協定を締結している神戸大学に対し、同スキームへの教員の積極的な参加を期待します」と意見がありました。
引き続き、玉置弘システム情報学研究科長、大原誠学術研究推進機構学術・産業イノベーション創造本部特定プロジェクト研究員、長廣剛学術研究推進機構学術・産業イノベーション創造本部特定プロジェクト研究員らも懇談に加わり、神戸市の三宮地下街「さんちか」を対象に行っている「人流・気流センサを用いた屋外への開放部を持つ空間の空調制御手法の開発・実証」に関する取組が紹介されました。
この取組は、環境省/CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業の採択を受けて、平成29~31年度の3年間、神戸市三宮地下街「さんちか」を対象に行っている都市全体のスマート化を目指す、という内容のもので、「Smart City」というキーワードで第9回神戸大学ブリュッセルシンポジウムでも、テーマの一つとして取り上げられました。懇談には神戸市の担当者も参加し、姉妹都市であるバルセロナ市とのSmart Cityプロジェクトにかかわる国際交流について、紹介がありました。
懇談後、一行は「さんちか」の実証実験や、理化学研究所計算科学研究センターのスーパーコンピューター「京」など、神戸にある様々な研究プロジェクトや研究施設を訪問しました。
本学は今後ともブリュッセルオフィスを拠点として、日欧の教育及び研究分野での協力強化を推進していきます。



