Kobe University

木村建次郎研究室グループの “世界初 マイクロ波マンモグラフィ” プロトタイプ機が完成 ― 研究発表記者会見を行いました

2019年11月05日

数理・データサイエンスセンター 木村建次郎研究室グループの研究成果である "世界初のマイクロ波マンモグラフィ" のプロトタイプ機が完成し、9月13日にその研究発表記者会見が行われました。

木村教授は、2012年に神戸大学発スタートアップ企業となる「株式会社Integral Geometry Science (インテグラル ジオメトリ サイエンス)」を設立。マイクロ波マンモグラフィの治験を開始し、ベンチャーキャピタルの出資も受けるなど、将来的な販売開始を目指し、健診センターを全世界に立ち上げる等の計画を進めています。

会見には本学の武田廣学長が同席し、IGS社のCEOを務める木村教授と、各種資本提携を結んだ協力企業の代表・役員らが並んで発表に臨みました。

木村教授は、集まった多数の報道や大学関係者らを前に、IGS社が世界で初めて開発に成功した「マイクロ波マンモグラフィのプロトタイプ機」と、その実用化に向けた協力企業との資本提携の概要や技術的特長、研究成果、今後の計画等について、詳細な説明を行いました。

多くの報道関係者が集まり、後日TV・WEB等の266のメディアで紹介されました

会見動画 (YouTube)

概要

神戸大学数理・データサイエンスセンターの木村建次郎教授らは、応用数学上の未未解決問題 “波動散乱の逆問題”を解析的に解き、乳がん検診を革新する世界初の画像診断システム、マイクロ波マンモグラフィのプロトタイプ機を開発しました。

微弱な電波によって乳がんを可視化するマイクロ波マンモグラフィは、従来の技術では画像化が不可能だった高濃度乳房の腫瘍も診断可能な新技術として注目されています。

このたび、近く開始予定の治験と装置の製造、世界展開を加速するため、神戸大学発スタートアップ株式会社Integral Geometry Scienceは、協力企業・医療機関、投資ファンドを対象に第三者割当増資を行いました。

IGS社と出資企業・団体は連携し、全世界での普及を目指します。乳がん死を大幅に減らし、女性の健康を守る新技術の概要と今後の事業計画について、このたび記者会見を行いました。

なお、プロトタイプ機は、日本医療研究開発機構 (AMED) 医療分野研究成果展開事業先端計測分析技術・機器開発プログラムにおける研究成果を活用しました。

関連リンク

(数理・データサイエンスセンター、総務部広報課)