Kobe University

「海神プロジェクト」記者発表を行いました

2019年11月08日

海神プロジェクト、出航!いざ、海の神戸大学へ。

神戸大学では、2019年10月に新研究組織「海共生 (うみともいき) 研究アライアンス」を設立、2021年4月には新学部「海洋政策科学部 (仮称)」を設置します。

この度、これらの動きを推進する全学的な取り組みを、「海の神戸」にちなんで “海神 (かいじん) プロジェクト” と名付け、「海の神戸大学」をめざしてスタートすることになりました。

プロジェクトの目玉として、32年間活躍してきた深江丸に代わる最新の練習探査船の建造を予定しています。より深く、より幅広い学びや研究の機会を大学関係者のみならず世界の研究者、官公庁・企業・一般の人々にも提供し、総合大学としての強みを活かしながら、教育・研究の充実を図ります。

さらに「海神プロジェクト」のイメージキャラクターとして、故手塚治虫氏の海洋冒険マンガのキャラクター「海のトリトン」を起用する事が決定しました。

海神プロジェクト 記者発表を東京で開催 (11月5日)

本学は5日、「海神プロジェクト」の詳細について、東京都内で記者発表を行いました。

発表は都内の同窓生拠点である東京六甲クラブ(千代田区)にて、武田廣学長、品田裕理事、海洋底探査センター長の巽好幸教授らとともに、株式会社手塚プロダクションの手塚るみ子取締役も同席のもと行われました。

会見の席では武田学長が、「おそらく国立大学でこういった取り組みは初めてとなる。"先端研究・文理融合研究で輝く神戸大学へ" というビジョンの下、海に関することは全ての学部に通じるものがあるので、10学部それぞれの個性を活かしながら文理の枠を超えて連携して進めたい」と目標を話し、プロジェクトの背景や概要を説明しました。

左から巽好幸教授、武田廣学長、手塚るみ子氏、品田裕理事

海洋政策科学部 (仮称) の設置/新練習探査船の建造

海洋底探査センター長 巽好幸教授

品田理事からは、2021年4月に新設予定の「海洋政策科学部 (仮称)」について、新学部は現在の海事科学部を改組する形で、文理融合の新学部を目指し、海に関する国際的課題を解決するリーダー・エキスパートを育成していく、と説明がありました。

海洋底探査センター長の巽教授は、海事科学部が現在運用している練習船「深江丸」に代える新型の練習探査船の建造計画について「デザインや船体性能については未定だが、2021年の竣工に向けて海事科学部を中心に鋭意検討を進めている。デザインやコンセプトが決まれば、また皆様にご報告させていただく。」と説明し、また「多くの方に関心を持っていただき、海への興味を深めてもらいたい。」と期待を述べました。

イメージキャラクターに「海のトリトン」を起用

「海のトリトン」は主人公トリトンが海を舞台に、「自分探し」をしながら、数々の障害を乗り越えていく成長物語であると共に、原作では随所に手塚治虫氏らしい文明批判や、環境問題への視点が盛り込まれています。現代にも通じる強いメッセージ性が「海神プロジェクト」のイメージキャラクターとして結びつきました。

株式会社手塚プロダクションの手塚るみ子取締役からは、プロジェクトのイメージキャラクターとして起用が決まった「海のトリトン」について、今回の経緯などの説明がありました。

集まった報道陣から、コメントを求められた際には「海神プロジェクトの水先案内人として、海のトリトンを採用したいとのお申し出があり、阪神・淡路大震災後に復興のシンボルとして手塚治虫の火の鳥が用いられたこともあることから、同じ神戸ということで快く引き受けた。トリトンが海神プロジェクトのシンボルとして皆様の心に受け入れていただけることを期待しています。」とご自身の考えを述べられました。

(海洋底探査センター、総務部広報課)