Kobe University

「神⼾⽇本語プログラム 1⽉セッション2021 Discover the Kobe Area and Japan- Australia つながり!」を開催しました

2022年02月16日

国際教育総合センター留学生教育部門では、「神戸日本語プログラム 2022 1月セッション Discover the Kobe Area and Japan–Australia つながり!」と題した短期プログラムを、2022年1月5日から26日にかけてオンラインで開催しました。同プログラムは主としてオーストラリアの大学で日本語を学ぶ学生を対象としたもので、今回で第3回目となります。

同プログラムにはオーストラリアの4大学 (ウーロンゴン大学、オーストラリア国立大学、西オーストラリア大学、ニューイングランド大学、:五十音順) に加え、Tafeと呼ばれる高等教育機関から7名が参加しました。初日の5日は開講式とオリエンテーションを行い、本学法学部の2回生が英語で本学についてプレゼンテーションをしてくれました。参加学生たちは翌6日から25日までの3週間にわたって、月曜日から土曜日の午前中を中心に日本語と地域研究の授業を受け、最終日の26日には、日本語で発表を行いました。

日本語の授業では、学習項目が実践につながるように、身近なことや地域研究の授業に関するテーマを取り上げ、初級後半レベルの語彙や文法項目を選定、配列したオリジナルの教材を用いました。各回2時間の講義と1時間のチュートリアルを1セットとして、全12回、計36時間の授業を行いました。講義は全体で行いましたが、チュートリアルでは3ないし4名という少人数で行うことで、より実践的な練習を行う機会を設けました。

地域研究の授業では神戸・兵庫地域にフォーカスをあて、神戸 (旧居留地周辺)、有馬温泉、六甲・摩耶 (水道筋商店街) といった地域の特色、阪神淡路大震災を含む神戸の歴史、またオーストラリアと神戸との連携事業、灘地域の酒造業に代表される地域産業について取り上げました。各講義ではゲストスピーカーとして、本学の元留学生で有馬温泉御所別墅で女将を務める金井良宮氏、本学元留学生で現在は当部門教員の朴鍾祐教授、同ハリソン・リチャード教授、摩耶地域でゲストハウスを営みつつ地域振興に携わる朴徹雄氏、「Hydrogen Road」プロジェクトを推進中の川崎重工業の八木さやか氏、沢の鶴資料館の牧野秀樹氏に、ライブでご講演やヴァーチャルツアーを行っていただいたほか、本学海洋底探査センターの巽好幸客員教授に事前録画した動画で、有馬温泉及び阪神地域の特徴をプレートテクトニクスの観点からご説明いただきました。

また本プログラムでは、本学の国内学生12名を「バディ」として採用し、プログラム期間中の金曜日の昼休みに計3回の交流会を行いました。これは、本学学生とプログラム参加留学生との交流を促すもので、日本語や英語を使って、交流を深めました。この交流会は、プログラム参加生にとって日本語母語話者と直接交流し、日本について学ぶことのできる貴重な機会となっただけでなく、新型コロナウイルス感染症の影響でいまだ海外派遣の目途がたたない中、本学学生にとっても、貴重な国際交流の機会になりました。

オンラインでの開催は2回目となる今回は、上記の活動に加え、他の学生も参加可能な「課外活動」として、理化学研究所による、スーパーコンピュータ「富岳」のバーチャル見学会 (1月13日) や、プロの落語家である桂福丸氏による英語落語会 (1月17日) を開催し、参加学生からも大変好評でした。

1月26日に行われた最終発表会では、参加留学生たちはそれぞれが見つけた神戸あるいは日本とオーストラリアとの「つながり」や、本プログラムを通じて学んだことについて、日本語で発表を行いました。その発表内容からは本プログラムで取り上げた神戸地域に関する内容に対する高い関心と理解の深さがうかがえました。

参加留学生の発表やプログラムへの感想などから、参加学生たちはオンライン環境の中でも神戸を「体験」できたことがうかがえました。

(参考) 「神戸日本語プログラム2022 1月セッション」募集要項

(国際教育総合センター)