真実を語れ、そのまったき複雑性において ―スチュアート・ホールの思考

大学院国際文化学研究科の小笠原博毅教授が、新著を出版されました。

紹介文 (新泉社HP 書籍ページより)

”わかりやすさ”が大手を振るう時代に抗う、カルチュラル・スタディーズとは——

「言葉があった。そして、言葉遣いにとことんこだわった。それが記号と言われようと言説と言われようと、またイデオロギーと言われようと、そこには言葉への強い批判的感受性から生まれる、スチュアート・ホールにしかできない政治への介入の仕方があったのである 」

カルチュラル・スタディーズの理論家、スチュアート・ホール。ジャマイカで生まれ、イギリスに渡ってメディアや現代文化の批判的研究に貢献し、反人種差別をめぐる社会運動や黒人アーティストたちの表現活動にも影響を与えた。民衆(ポピュラー)の具体的な複雑さについて考えることを厭わず、理解し、それを語ること。ホールのもとで学んだ著者が分断の時代に問う、「ポピュリズム」に対峙する知的技能の可能性。

書籍情報

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  • 真実を語れ、そのまったき複雑性において ―スチュアート・ホールの思考
  • 小笠原 博毅 (神戸大学大学院国際文化学研究科 教授) 著
  • 新泉社
  • 定価:本体2,800円+税
  • 発行:2019年06月15日
    ISBN:978-4-7877-1910-2
    A5判 364頁

目次

  1. 序章 真実を語れ、そのまったき複雑性において
  2. 第一章 ジャマイカン・ボーイの彷徨
  3. 第二章 Over Hall——ジェームズ・プロクター『スチュアート・ホール』によせて
  4. 第三章 いまだホールの「教え」に至らず
  5. 第四章 文化と文化を研究することの政治学——スチュアート・ホールの問題設定
  6. 第五章 文化政治における分節化——「奪用」し「言葉を発する」こと
  7. 第六章 人種化された国民、国民化された人種
  8. 第七章 カルチュラル・スタディーズの終わり
  9. 第八章 素描・カルチュラル・スタディーズの増殖について
  10. 第九章 権力、イデオロギー、リアリティの理論化——批判理論の日本における不幸な歴史の書き換えに向けて
  11. 第一〇章 「カップの底のお茶っ葉」——階級の言説性(discursivity)について
  12. 第一一章 文化に気をつけろ!——ネオリベ社会で文化を考える五つの方法
  13. 第一二章 レイシズム再考
  14. 終章 そのただ中で、しかしその一部ではなく(In but not of)
  15. あとがき
  16. 初出一覧

(大学院国際文化学研究科)