サイエンス・オブ・サイエンス

サイエンス・オブ・サイエンス

科学者の「生産性」は何によって決まるのか? 優れた研究を生むのはどのようなチームか? 論文の「インパクト」の差はなぜ生まれるのか? 『科学』そのものを『科学する』、新たな知の地平を切り拓く入門書。 データ分析を駆使して科学の営みそのものを客観的にとらえ直す新たな学際領域「科学の科学(Science of Science)」。 本書では、科学的インパクトの源泉、生産性と創造性の役割、効果的な共同研究のタイミングと形式、さらには科学者のキャリアにおける成功と失敗の影響など、豊富なテーマを事例とともに解説します。 研究者や大学院生はもちろん、政策立案者、大学・研究機関の管理職、科学技術の現場にかかわるすべての人にとっての新たな指針となる一冊。 [原著]The Science of Science (Cambridge University Press, 2021) (出版社サイトより引用)

  • 著者
  • Dashun Wang and Albert-László Barabási(原著), 三浦崇寛, 松井暉, 浅谷公威, 坂田一郎, 神楽坂やちま(監訳), SciSci翻訳委員会 (訳)
  • 出版年月
  • 2025年07月
  • ISBN
  • 9784627975415

本書は題名が示すように、新しい学際領域であるサイエンス・オブ・サイエンス(Science of Science)の研究成果を紹介するものである。この分野の第一人者による原著はすでに高い評価を受けており、本書はその邦訳版である。サイエンス・オブ・サイエンスの特徴は、科学者の行動や科学という営みをビッグデータを用いて定量的に「科学を科学する」点にある。本書では、研究者の生産性やチームの創造性、論文のインパクトの差を生む要因、さらには科学者の成功と失敗の背後にある法則など、学術関係者なら誰もが関心を寄せるテーマを、データ分析に基づいた学術研究の成果をベースにわかりやすく、かつスリリングに紹介している。研究者にとどまらず、大学経営や政策立案、産業界の戦略にも役立つ、幅広い読者に開かれた入門書である。


(経済経営研究所 講師 松井 暉)


目次

第I部 キャリアの科学
第1章 科学者の生産性
第2章 h-index
第3章 マタイ効果
第4章 年齢と科学的業績
第5章 ランダムインパクト則
第6章 Qファクター
第7章 ホットストリーク

第II部 共同研究の科学
第8章 科学におけるチームの隆盛
第9章 見えざる大学
第10章 共著ネットワーク
第11章 チームの結成
第12章 小規模なチームと大規模なチーム 
第13章 科学的クレジット
第14章 クレジットの割り当て

第III部 インパクトの科学
第15章 ビッグサイエンス
第16章 引用の格差
第17章 ハイインパクトな論文
第18章 科学的インパクト
第19章 科学の時間軸
第20章 究極的なインパクト

第IV部 展望
第21章 科学を加速させることはできるのか?  
第22章 人工知能
第23章 科学におけるバイアスと因果関係