出光佐三記念六甲台講堂 講堂の概要

出光佐三記念六甲台講堂は神戸商業大学講堂として1935年 (昭和10年) に完成している。先行して建設されていた神戸商業大学本館、図書館とほぼ同じ建築形式が採用され、ロマネスク様式を基調としながら軒にはロンバルト帯と呼ばれる小アーチを連ね、外壁には熔変釉薬を施したスクラッチ・タイルとテラコッタが用いられている。当時の大学施設のスタイルとして流行していたネオ・ゴシックの角張った厳めしさと対極をなしている。六甲台講堂は、正面に5連の深いアーチを連ね、ドアには国際貿易都市の大学を象徴するように船の舵が付されている。平面上は当時の公会堂などにみられる形式と同じであり、玄関ホールからホールの両脇と廊下を配し、2階には浅敷、映写室をとる。ホール中央にはトップライトとして採光を補っている。舞台両側の袖とプロセニアムアーチ上部には中山正實画伯 (1898~1979) の壁画が描かれ、中央には「富士」、向かって右には「光明」、左には「雄図」と題されている。壁画は講堂が竣工した3年後の1938 (昭和13) 年10月に完成している。これほど大規模な壁画のある講堂は全国的にみても珍しく、貴重である。この六甲台講堂と旧神戸商業大学本館、社会科学系図書館、兼松記念館は2003 (平成15) 年に国の登録有形文化財として登録されている。

建物写真
外観写真 内部写真
舵輪を形取った飾り 船窓をイメージした丸窓
案内資料

講堂内見取図

1階

1階

2階

2階