神戸大学

第3回シンポジウム「神戸大学のミリョク」 最新情報ブログ

「神戸大学のミリョク」、五感でアピール!

2014年09月24日

9月7日(日)午後、東京・お台場の日本科学未来館で第3回シンポジウム「神戸大学のミリョク」を開催、中高生の皆さんを中心に約130名の方の笑顔が咲き乱れました。

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レスキューロボット「六甲おろし」の実演

2014年09月02日

シンポジウム開催まで、まもなくとなりました。まだ参加を検討しておられる皆様、当日の参加受付もしておりますが、ぜひ事前にウェブにて申込ください。

第2部の会場で実演をする神戸大学ロボット研究会「六甲おろし」についてご紹介しましょう。

「六甲おろし」は、毎年開催されるレスキューロボットコンテストに向けて、レスキューロボットの制作をしています。このコンテストは1/6スケールの地震災害現場を想定して行われ、ガレキの中から、ダミーの人形を探し、優しく助け出し、安全な場所まで運ぶことが求められます。

14回目となる今年も大会でも、六甲おろしチームは全国大会へ出場。第4位「ベストチームワーク賞(消防防災ロボット技術ネットワーク賞)」を受賞しました。

シンポジウムの会場では間近でご覧いただけますので、ロボット操作をお楽しみください。

講演者紹介③工学研究科・松山秀人教授

2014年07月25日

講演のラストは、「地球規模の環境問題の解決に貢献する膜技術」の題で、膜工学の第一人者で神戸大学工学研究科応用化学専攻の松山秀人教授です。

膜技術は、地球規模の水不足問題や地球温暖化現象解決への期待の星です。

膜との出会いは衝撃的でした

膜との関わりは、学生時代に遡ります。非常に薄い物なのに、水がきれいになったり、ガスが分離できることに衝撃を覚え、かつ醍醐味を味わいました。それ以来、約30年にわたって、膜の研究だけを行っています。

「神戸膜」ブランドを世界に発信したい!

「水」と「空気」は生命の根幹です。その両方をきれいに出来るのが"膜技術"です。神戸大学には日本で初めて唯一の膜工学に特化した「先端膜工学センター(2007)」が設置されています。このセンターを中心に、神戸から世界に向けて、地球環境の浄化に貢献できる膜技術を発信し、「神戸ビーフ」のような「神戸膜」ブランドを生み出すことが私の夢です。

中高生の皆さんへのメッセージ「"素直な気持ち"で人と接して!」

人(特に年長者)の話を、なぁーんだと思って聞いた時点で、その人から得られることは無くなってしまいます。若い人が伸びるためには、素直に話を聞くという姿勢が非常に重要です。私がこれまでに指導してきた大学生も、素直に話を聞ける人はみんな100%成長して、時には私を超えて、立派に卒業していきました。

「素直な気持ち」を養ってください。

教えて!先生のこと

井上靖の小説が好きです。「あすなろ物語」は10回以上読んでいます。年代で感じ方が異なり、読み返す毎におもしろさを感じています。

松山研究室の研究については特集ページでも紹介していますので、是非ご覧ください。

あなたの日常生活にも密接している膜技術について、一度講演を聞いて学んでみませんか?

プロフィール

松山 秀人(まつやま ひでと)

1960年和歌山県生まれ。京都大学大学院工学研究科修了。テキサス大学客員研究員、岡山大学助教授、京都工芸繊維大学助教授を経て、2004年より現職。専門は膜工学、膜の作製と微細構造制御をもとに、膜プロセスの開発をも含めた広範な「膜工学」について研究。

日本膜学会研究賞奨励賞、化学工学会研究賞、井植文化賞受賞。近著に「低コスト・ハイパフォーマンス技術による水処理革命(コロナ)」。

【特集②】研究室インタビュー:「膜技術で環境問題を解決したい!」

2014年07月22日

9/7(日)に東京・日本科学未来館でシンポジウムを開催するにあたり、講演者を務める工学研究科応用化学専攻の松山秀人教授の研究室の学生に、膜技術研究の醍醐味やそれぞれの夢について語ってもらいました。

「成果が目に見えやすいです。汚い水が膜を通してろ過すると、きれいな水になります。膜は生活と密着しているので、皆さんにも関心を持ってほしいです」

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神大農場のフルーツ食べ比べ

2014年07月17日

シンポジウムでは、神戸大学農場で生産した果物を試食していただく企画を考えています。

農場は兵庫県加西市に位置する農学部附属食資源教育研究センターで、研究や教育の現場となっています。生産現場では、ブドウや梨、柿などの果物、米、バレイショ、キャベツ、玉ねぎなどの作物、神戸ビーフとして高い評価も受けている肉牛などが神戸大学ブランドとして生産されています。

皆様に味わっていただくのは、食べごろを迎えるブドウと梨です。写真は7月上旬に撮影した梨で、まだ大きさは直径5~6センチほど。技術員や実習の学生たちがひとつひとつ袋掛けをしています。

こちらは会場で提供するのと異なる品種ですが、ブドウです。農場を訪れたこの日は、お揃いのつなぎを着用した学生が、丁寧に摘粒し、袋掛けしていました。これから夏の太陽の下、美味しく色づいていきます。

梨は2種類を食べ比べしていただく予定です。ぜひ会場で味わってください。

講演者紹介②人文学研究科・樋口大祐准教授

2014年07月15日

台湾最南端の岬「墾丁」にて

『「世界」を映しだす海港都市』の題で講演するのは、神戸大学人文学研究科・樋口大祐准教授です。

日本中世文学、東アジア比較文学が専門。その中でも「平家物語」をメーンに、世界の多元性を複数の視点から認識する歴史叙述を研究しています。歴史叙述を読み解くことに、どのような意味があるのか?当日の講演をお楽しみに。

文芸評論家の保田與重郎氏への関心が研究のきっかけ

大学時代(1990年前後)、戦時中に一世を風靡した保田與重郎という文芸評論家に関心を持ち、研究したいと思って教授に相談したところ、「保田本人を研究するよりも保田が関心を持っていた日本の中世を研究したほうが良い」と言われたことが「平家物語」にのめり込んだきっかけです。

台湾留学で異なる文化・社会感覚を養いました!

1995年、27歳で台湾に留学しました。①亜熱帯の美しい島であること②民主化を 遂げたこと③情報量が少なかったため、好奇心をかき立てられたこと④日本の植民 地だった時代も含め、非常に複雑な歴史を持ち、複数の言語が話されていること、など、とても魅力に感じました。

留学する前年の夏、ある批評家から「留学 するなら、台湾のように複数文化の国がいいよ」と言われたことが背中を押して くれました。バブル時代の自己満足的な風潮がまだ残っていた1990年代の日本を 抜け出して、異なる文化・社会感覚の人々と深くつきあう経験を持てたことで、 日本を相対化する視点を養うとともに、大きな自信がつきました。

「世界」は懐が深い!

趣味の旅行でのエピソードです。パリ郊外の電車の駅で切符の買い方が分からなかった時、アフリカ系の女性がさりげなく助けてくれました。上海では、大衆食堂で食事をした後、お金の払えない私に、店の人があっさりまけてくれました。異なる国でたくさんの温かさを感じています。

教えて!先生のこと

国際結婚をしていて、家庭内で日本語と中国語の二言語を使用しています。様々な土地や身分、言語の人々と直に接することが、グローバル化した世界で他者と共存するためには必要不可欠です。

中高生の皆さんには「人生はあなたが思うほど悪くない」と思って頑張ってほしいです。

プロフィール

樋口 大祐(ひぐち だいすけ)

1968年兵庫県西宮市生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科日本文化研究専攻 博士課程修了、博士(文学)学位取得。1999年台湾輔仁大学外国語学部助(理)教授を経て、2000年神戸大学文学部助教授を経て、現職。

著書に『「乱世」のエクリチュール』(森話社、2009年)、『変貌する清盛―『平家物語』を書きかえる―』(吉川弘文館、2011年)、「接触空間としての台南・安平港」(『海港都市研究』2号、2007年3月)

【特集①】学生インタビュー:「なぜ彼らは神戸大学を選んだのか?」

2014年07月11日

今回、東京でシンポジウム「神戸大学のミリョク」の開催にあたり、関東圏から来た学生2人に「神戸大学での学生生活、ミリョク」について語ってもらいました。

「高専の先生からシンポジウムを紹介してもらい、先生と参加しました。講演が面白かったです。学生と話せる機会もあったので、生の声を聞けてよかったです」

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講演者紹介①保健学研究科・伊藤光宏教授(2014.7.7)

2014年07月07日

講演のトップバッターを務めるのは、神戸大学保健学研究科・伊藤光宏教授。

内科医で、血液学、分子生物学を専門としています。今回の講演テーマは、「遺伝情報の解読の仕組みと病気」。ちょっと難しいかな…と感じるかもしれませんが、心配無用です!当日は伊藤先生が分かりやすく講演してくれます。

キーワードは「転写」

ここで、今回の講演のキーワードになる「転写」について簡単にご説明します。DNAの遺伝情報を鋳型としてRNAが合成される過程を「転写」といいます。生物は、DNAの様々な遺伝情報が、必要な時と場所で必要なだけ転写され、それ以外では転写されない、巧妙な仕組みを持っています。転写を担い調節する因子を「転写因子」といいます。転写因子は、様々な病気を引き起こしたり、病気を治してくれる可能性を持っています。

以上で少しでも「転写」について分かっていただけたでしょうか?

人生のターニングポイント

①研究の厳しさと面白さを学んだという医学部5年生時です。病理学の杉山武敏教授の研究室に毎日泊まり込んで標本観察や実験三昧でした。

②医者になって3年目の26歳です。神戸大学の関連で初の骨髄移植の主治医を勤めました。生死の境目にあった20歳の若者が骨髄移植で生還し、今も元気に暮らしておられます。血液内科の醍醐味で、以来一貫して血液の臨床を続けています。

③33~39歳のニューヨーク留学中の価値観の変化です。日本と全く違う研究システムと雰囲気の中で自由に研究に没頭した6年です。この時に転写の世界的権威、ロバート・レーダー教授と故花房秀三郎教授に師事し、公私にわたって様々なことを教えていただきました。レーダー教授の研究室のもと、転写メディエーター複合体を発見。帰国後も転写メディエーターの造血における役割を中心に研究を続けています。これらの先生方を通して、サイエンスの点とはどんななのかをつぶさに見、世界観が変わりました。また、ニューヨークの街はとても楽しく、それまでの仕事一筋だった生活に、家族と楽しむ生活が加わりました。また、留学中のアパートの隣人はノーベル賞受賞者で、刺激を受けました。

中高生の皆さんへのメッセージ「"passion"を持って!」

レーダー教授は2回、神戸大学で講演されました。司会の私がレーダー先生に、学生や若い研究者が成功するために何が一番大事ですか、と尋ねたところ、少し考えて、それは"passion"です、と答えられました。能力、幸運、お金などいろいろあるでしょうが、"passion"が一番大事です。中高生の皆さんには是非"passion"を持っていただきたいと思います。また、私がレーダー先生や花房先生にお会いしたように、中高生の皆さんもいい先生に巡り合えるといいですね。

教えて!先生のこと

研究室メンバーでのBBQ

学生時代、西洋古典語にはまり、現在もたまにギリシャ語でプラトンやホメーロスをかじっています。

研究について詳しく知りたい方は、神戸大学大学院保健学研究科血液学研究室のHPをチェックしてください!

プロフィール

伊藤 光宏(いとう みつひろ)

1963年名古屋生まれ。神戸大学医学部卒業、同大学院医学研究科修了(博士(医学))。日本学術振興会特別研究員PD、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム長期研究員、米国ロックフェラー大学研究員、神戸大学医学部助手、同教授を経て、2008年より現職。ロックフェラー大学客員教授、早稲田大学招聘研究員も務める。

「日本科学未来館」と言えば…

2014年06月30日

会場の日本科学未来館

今年も「神戸大学のミリョク」シンポジウムを開催することになりました。

東京地区の方々に神戸大学のことを知ってもらいたいと2012年度から始まったイベントです。第1回の青山、第2回の秋葉原に続き、3回目となる今年の会場は、お台場にある「日本科学未来館」。

最新のロボット、プラネタリウム、体験型の展示など、科学に興味のある人なら、一度は訪れてみたい施設ですよね。4月にはアメリカのオバマ大統領やケネディ大使も来館されました。

日本科学未来館のシンボル、ジオ・コスモス(Geo-Cosmos)

ジオ・コスモス(Geo-Cosmos)という巨大な球体ディスプレイのそばで、オバマ大統領がスピーチした様子は、ライブ中継されていました。「神戸大学のミリョク」シンポジウムは、この建物の7階にある未来館ホールなどで開催します。

神戸大学は文理融合が特徴の総合大学です。理系、文系を問わず、中高生のみなさんに楽しんでいただける企画を考えています。ぜひ足をお運びください。

このブログでは、少しでもシンポジウムに興味を持ってもらえるように、講演や企画の内容をご紹介していきます。

(広報室)