震災復興学

震災復興学

阪神・淡路20年の歩みと東日本大震災の教訓

阪神・淡路大震災以降、神戸大学で震災復興学を講じてきた研究者が、災害に関する学問的課題や将来への展望を広く社会に発信する。

  • 著者
  • 神戸大学震災復興支援プラットフォーム 編
  • 出版年月
  • 2015年10月
  • ISBN
  • 9784623074211

阪神・淡路大震災から20年を経た今、様々な被災地復興支援・学術調査活動の成果や教訓が生み出され、東日本大震災における実践例の検証も進んでいる。本書は、阪神・淡路大震災以降、神戸大学において震災復興学を講じてきた研究者を執筆陣とし、災害に関する学問的課題や将来への展望を、広く社会に発信する一冊である。明日を担う若者たちが学際的知識を習得できる、震災復興学の入門テキスト。

神戸大学震災復興支援プラットフォーム


著者

工学研究科 教授 塩崎賢明/工学研究科 准教授 近藤民代/神戸大学名誉教授 室崎益輝/医学部附属病院 教授 西山隆/社会システムイノベーションセンター 特命教授 豊田利久/社会科学系教育研究府 准教授 紅谷昇平/キャリアセンター 学術研究員 林大造/人間発達環境学研究科 教授 平山洋介/人間発達環境学研究科 准教授 齊藤誠一/経営学研究科 松尾貴巳/人間発達環境学研究科 教授 小田利勝/保健学研究科 教授 高田哲/都市安全研究センター 教授 北後明彦/海事科学研究科 学術推進研究員 牧野秀成/都市安全研究センター 教授 大石哲/都市安全研究センター 教授 田中泰雄/高麗大学 教授 金暎根/人文学研究科 教授 藤田裕嗣/人文学研究科 教授 奥村弘/社会システムイノベーションセンター 教授 金子由芳 (掲載順)


目次

  • 序章 震災復興学に向けて
  • 第Ⅰ部 阪神・淡路大震災後20年の検証
    • 第1章 人間の復興 ——震災犠牲者遺族との聞き語りとその記録
    • 第2章 被災地は安全になったのか ——次に向けての減災の課題
    • 第3章 災害医療
    • 第4章 経済再建の現実
    • 第5章 被災者の生活再建の課題
  • 第Ⅱ部 東日本大震災復興支援:被災者・コミュニティ・地域文化
    • 第6章 ボランティアにおける共有不可能性と「道具」 ——神戸大学東北ボランティアバスの場合
    • 第7章 住まいと生活再建
    • 第8章 福島県中通り地域における東日本大震災の心理的影響と支援のあり方
    • 第9章 自治体における事業企画の分権化と業績管理 ——北上市における震災復興支援の事例
  • 第Ⅲ部 防災・避難対策
    • 第10章 高齢者福祉施設の災害対応行動と防災対策をめぐる課題
    • 第11章 大規模災害に際し障害児が遭遇する諸問題への対応
    • 第12章 地震・津波・火災による複合災害に備える
    • 第13章 大津波襲来時の船舶避難状況解析 ——東北地方太平洋沖地震津波時の実例
    • 第14章 地震に伴う土砂災害と市民の減災方法
  • 第Ⅳ部 未来への課題
    • 第15章 世界の自然災害と国際防災協力
    • 第16章 韓国の震災学/災害学 ——失われた災害ガバナンス20年
    • 第17章 歴史地理軸から考える災害復興の課題
    • 第18章 大災害から地域歴史文化を守り伝えるために ——歴史資料ネットワークの活動から
    • 第19章 災害復興基本法への提言 ——2つの大震災の教訓から