教科書を補足し、より深い理解を促すような定義・データ・事例は、近年のインターネット社会の進展により、一昔前からすると入手が随分と容易になった。しかし、人事労務管理のさまざまな側面についての定義・データ・事例を包括的に入手することは難しく、かつ、優れた研究者によって精選・解説されたという意味での質が常に担保されているわけではない。
ここに本書の特徴があり、「売り」がある。本書の執筆者の多くは、大学院生も含めた若手研究者である。(略)本書は、教科書の副読本のみならず、それ単体で読んでも多くの学びを得られる、人事労務管理に関する多くの定義・データ・事例の「カタログ」「リスト」である。それと同時に、将来の研究コミュニティ、さらには人事労務管理全般の言論と実践をリードしうる/すべきタレント(才能)たちの「カタログ」「リスト」である。
はしがきより