環境に関する教育研究とトピックス [環境に関する教育]兵庫県多可郡多可町における「地域創生」連携事業


多可郡多可町の位置
藤岡ゼミの院生、学部ゼミ生と、「学生流むらづくりプロジェクト『木の家』」は、兵庫県多可郡多可町の複数の集落の皆さんと共に、それぞれ「6次産業化のプロジェクト」に参加しています。

ゼミでは、多可町八千代区の「ASABANプロジェクト」に5年前から参加しています。「無肥料・無農薬」による“亜麻の栽培と稲作”に取り組み、門脇織物(株)は播州織の技術を生かして、新しい「亜麻の織物」を製造しています。地域の女性グループ「亜麻の栽培を考える会」は、亜麻の種を使った「亜麻仁ケーキ」を開発・販売しています。さらに、2015年度は、亜麻の収穫後に、酒米「山田錦」の栽培に「無肥料・無農薬・天日干し」で挑戦し、これを「純米酒、亜麻の舞」に加工して販売を始めました。

神戸大学のサークル「木の家」は、多可町観音寺集落の共有林に「ログハウス」を建設し、そこで新たに「ログカフェ」を始めました。これまでに継続されてきた「多可町菜の花エコプロジェクト」、集落の共有林の保全活動、農地を借りての無農薬の稲作、畑作にも取り組み、その生産物を神戸三宮、元町で販売しています。この「木の家」の活動は、地域創生、活性化に貢献する活動として、兵庫県からも高い評価を受け、継続的な支援をいただいています。

これらの活動を通じて、学生は、「多自然地域で農業を体験」するとともに、集落の人びととの協働作業を通じて「社会関係を育むこと」を学んでいます。大学生と地域住民との「協働作業」によって地域の自然環境を保全し、同時に地域の経済社会活動を活性化させることも期待されているのです。私たちは「地方創生のための『経済社会学』」として、新たな経済社会を創造するための展望を開き、新しいソーシャルキャピタル(社会関係資本)を育む「実践理論」の構築を目指しています。

  • 2015年6月 山田錦田植え

  • 「木の家」が建てたログハウス

  • 2015年10月「山田錦」脱穀作業

  • ログカフェでの「木の家」卒業生

  • 純米酒「亜麻の舞」