環境に関する教育

ESD演習・倫理創成論演習(経済学部NPO実践論と共同):次世代エネルギーワークショップ

人文学研究科 教授 松田 毅

この授業は、経済学部の石川雅紀教授と文学部の松田が2018年8月8~12日の4日間、集中授業のかたちで実施しました。2016年度から始め、3年間、共同で取り組んできましたが、2018年度は、経済学部、文学部などの学部学生、人文学研究科の大学院生(大学院の科目名は「倫理創成論演習」などです)のほかに、兵庫県の農政環境部・環境管理局・温暖化対策課の職員のかたも含め、24名の参加がありました。

神戸大学のESD(「持続可能な開発のための教育」)サブコースは、全学部の学生が受講できます。この授業はその科目のひとつです。我が国の次世代のエネルギーないし電源構成の望ましい在り方について、科学技術の現状と今後、政治経済の動向、(人口減少のような)地域も含めた社会情勢や価値観と倫理などの複雑な要因を踏まえて、どのように社会的な合意を形成するかという課題を、学際的な舞台を設定し、「熟議」の手法とコンピュータ・シミュレーションを使用し徹底的に討議することが目的です。

今年度は、エネルギー問題、環境政策と熟議の専門家、経済産業省担当官、環境省担当官の講義そして持続可能な社会の環境倫理や将来の経済社会に関する提言などを前提に、個人の考察とグループでの討議を基盤にしたワークショップを行い、個人の熟議の結果を発表しあいました。4日間活発な討議が行われ、様々な具体的なプランも提案されました。