2018年9月10日、国際協力研究科の小川啓一教授が、過去14年間にわたるラオスにおける教育開発の分野での貢献を高く評価され、ラオス政府より「労働」勲章を授与されました。首都ビエンチャンのラオス教育スポーツ省内で開催された授与式では、政府を代表してセンドゥアン・ラチャンタボーン教育スポーツ省大臣より勲章と賞状が授与されました。

ラオス政府によりますと小川教授は、政策提言やカリキュラム開発、教育計画へのアドバイスを通じて高等教育の発展に多大な貢献をしたことが高く評価されました。特に、ラオス教育スポーツ省高等教育局や国立大学と密接な関係を築きながら、高等教育局官僚の能力開発(Capacity Building)や国立大学の研究者育成に寄与しました。これまでに、ラオス国立大学(首都ビエンチャン)、スパーヌボーン大学(ルアンパバーン県)、チャンパサック大学(チャンパサック県)といった国立大学の数多くの研究者を対象に、研究計画書の作成、データ分析や論文執筆等をテーマとした講義やワークショップを開催してきました。また、サバナキット大学(サバナキット県内の国立大学)に対する政策提言、助言を実施しました。

小川教授はこの他にも、就学前教育、初等教育、教員育成といった分野において研究を推進してきました。当該研究成果と研究成果を基にした政策提言をラオス教育スポーツ省の上級・中級官僚や国際援助機関の教育専門家を対象にワークショップを開催して共有しました。また、神戸大学で過去9年間実施している国際協力機構の教育行財政研修や首都ビエンチャンでの事後研修を通じて、ラオス教育スポーツ省官僚の教育行財政や教育計画に関する能力向上に大きな貢献をしました。

授与式では、小川教授のラオスでの14年間に渡るこれらの貢献に対して教育スポーツ省大臣から感謝の言葉が述べられ、今後のラオスの発展に向けた更なる教育分野への貢献に期待も寄せられました。この授与式の模様は、ラオス国営放送や全国紙においても大きく取り上げられました。 

(国際協力研究科)