課題概要
本事業は、本神戸大学国際協力研究科を中核として、アジア・アフリカ諸国との「教育開発の学術ネットワーク」を構築・強化し、教育の質・内部効率性・公平性といった普遍的課題に対して、研究と実務を架橋した国際共同研究を推進することを目標とします。この目標を達成するにあたって、本研究科に2025年8月に新設されたグローバル教育政策計画研究センター(GEPP)を中核拠点として活用し、共同研究の企画運営、若手研究者の育成、研究成果の国際的発信を担います。これにより、各国の教育開発に資する政策モデルを提示するとともに事業終了後も自立的かつ持続的に発展する国際研究交流拠点を目指します。
近年、アジア・アフリカ地域で教育機会の拡大が進む一方、学力格差や公平性の課題が深刻化しており、2015 年に採択された国連持続可能な開発目標(SDGs)やポスト2030教育アジェンダの下で、持続可能な教育開発戦略の構築が急務となっています。しかしながら、教育開発の現場では、研究者は実務の複雑なプロセスに目を向けず、実務者も研究成果を政策形成に活用できていないという乖離が続いています。上記の背景を踏まえ、本事業の具体目標は次の4点に整理されます。
第一に、調査対象国および関連機関に所属する研究者による研究チームを組織し、国際共同研究を実施します。本研究科が国際機関や途上国の教育行政との協働で積み重ねてきた実績は、体系的な教育行財政の実態と現地調査による知見を組み合わせる強固な基盤となります。第二に、若手研究者を積極的に参画させ、研究能力の向上を図ることで、事業終了後も自立的に発展し得る国際研究交流拠点へと強化します。また、大学院生を国際機関や教育省のインターンシップに派遣することで、途上国の教育現場を理解できる人材を育成します。第三に、共同研究の成果を発表する場として、国際セミナーを定期開催します。途上国の政策担当者や国際援助機関の教育関係者にも知見を共有し、実践的な議論につなげます。第四に、研究成果を発信するとともに、開発途上国の教育開発戦略に資する政策提言を行います。特にポスト2030を見据えた教育行財政モデルや人材育成政策を提案し、持続可能な教育開発に貢献します。
拠点機関
<相手国拠点機関>
- 国立教育研究所 (インド)
- ダッカ大学 (バングラデシュ)
- ベトナム国家大学 (ベトナム)
- ラオス国立大学 (ラオス)
- 王立プノンペン大学 (カンボジア)
- チェンマイ大学 (タイ)
- アイルランガ大学 (インドネシア)
- マケレレ大学 (ウガンダ)
- ケニヤッタ大学 (ケニア)
- マラウイ大学 (マラウイ)
<国内協力機関>
- 東北大学
- 東京大学
- 早稲田大学
- 慶應義塾大学
- 国際基督教大学
- 名古屋大学
- 大阪大学
- 兵庫県立大学
- 広島大学
<海外協力機関>
- インド(世界銀行、ユネスコ、ユニセフ)
- バングラデシュ(教育省、世界銀行、ユネスコ、ユニセフ)
- ベトナム(教育訓練省、世界銀行、ユネスコ、ユニセフ)
- ラオス(教育スポーツ省、世界銀行、ユネスコ国内委員会、ユニセフ、アジア開発銀行)
- カンボジア(教育・ユース・スポーツ省、世界銀行、ユネスコ、ユニセフ、アジア開発銀行、国立経営大学)
- タイ(教育省、ユネスコ、ユニセフ、国連開発計画)
- インドネシア(教育文化省、世界銀行、ユネスコ、ユニセフ)
- ウガンダ(内閣府、教育スポーツ省、世界銀行、ユニセフ)
- ケニア(教育省、世界銀行、ユニセフ)
- マラウイ(教育省、世界銀行、ユニセフ)