
概要
1830年代の天保の大飢饉を対象に、月単位のデータを用いて、夏の気候条件と市場の動きとの関係を検討した研究です。国内18地点の古日記に記された天気記録から、1821年〜1850年の月平均日射量を復元しました。その結果、飢饉が最も深刻化した1836年の夏、東日本から九州にかけて広い範囲で日射量が平年より約10%低下し、冷涼な気候が数か月にわたって続いていたことが確認されました。この時期、大坂米市場では収穫期を待たずに米価が平年の3〜4倍へ上昇しており、夏の気候条件に関する情報が、市場価格の動きに先行して反映されていた状況が示されました。
本研究成果は2026年3月24日に学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。
研究者
統計数理研究所/データサイエンス共同利用基盤施設
市野 美夏 特任助教
立正大学
増田 耕一 教授
東京都立大学
三上 岳彦 名誉教授
神戸大学経済経営研究所
髙槻 泰郎 准教授
論文情報
タイトル
"Unusual solar radiation and its impact on the Japanese rice market during the 1830s famine"
DOI
10.1038/s41598-026-40316-w
著者名
Mika Ichino, Kooiti Masuda, Takehiko Mikami, Yasuo Takatsuki
掲載誌
Scientific Reports
報道問い合わせ先
神戸大学総務部広報課
E-Mail:ppr-kouhoushitsu[at]office.kobe-u.ac.jp(※ [at] を @ に変更してください)



