グローバル教育センター留学生教育部門では、「Kobe Japanese Program January 2023: Discover the Kobe Area and Japan–Australia つながり!」と題した短期プログラムを、2023年1月5日から26日にかけて開催しました。同プログラムは主としてオーストラリアの大学で日本語を学ぶ学生を対象としたもので、今回で第4回目の開催となります。対面による開催は3年ぶりで、 オーストラリアの5大学(オーストラリア国立大学、カーティン大学、西オーストラリア大学、ニューカッスル大学、モナシュ大学:五十音順)に加え、ニュージーランドのヴィクトリア大学ウェリントン校からの1名を含む10名が来日し、同プログラムに参加しました。

初日の1月5日は開講式とオリエンテーションを行い、参加留学生たちは翌6日から25日までの約3週間、日本語と地域研究の授業を受け、最終日の26日には日本語で発表を行いました。日本語の授業では、初級後半レベルの語彙や文法項目をベースにしつつ、神戸での生活や地域研究の授業に関する内容を取り入れたオリジナルの教材を使って日本語を学びました。地域研究の授業は基本的に英語で行われ、神戸(旧居留地周辺)、六甲・摩耶(水道筋商店街)、姫路城、有馬といった地域を実際に訪れながら、神戸・兵庫地域の特色や歴史、阪神淡路大震災から得た教訓などを学びました。また、課外活動の一つとして、沢の鶴資料館を訪問し、地域の特産物の一つである日本酒についても学びました。オンラインで行った過去2年のプログラムでは行えなかった実地体験に、参加留学生たちは目を輝かせていました。

1月19日(木)には特別講演として、在オーストラリア日本国大使である、山上信吾大使にオンラインでご講演いただきました。山上大使は、自らの海外生活における体験を共有しつつ、海外留学において心がけるべきことや、現在及び今後の日豪関係などについてお話しくださいました。参加留学生たちは大使のお話を聞き、将来のことにも思いを巡らせていたようです。

本プログラムでは、本学学生との交流にも重点を置き、オリエンテーション翌日の昼休みに本学国内学生との交流会を開催しました。オーストラリアやニュージーランドに留学予定の学生、及びオーストラリア留学から帰国した学生の計6名が参加し、日本語と英語で交流を行いました。この学生たちは後日、一部の日本語授業や地域研究授業にも参加し、交流を深めました。また、日本語の授業には、本学国際文化学研究科の大学院生がティーチングアシスタントとして参加しており、同世代の日本人との交流に、参加留学生たちは刺激を受けていたようです。

 このほかにも、姫路城のボランティアガイドをはじめ、多くの方々のご協力のもとに行われた本プログラムですが、特筆すべきこととして、本学元留学生の協力があります。地域研究授業の講師を務めた朴教授、コンノ氏、金井氏はいずれも本学の修了生であり、彼らが卒業・修了後も日本に残って活躍する姿は、本学及び本地域の魅力の一つとして、参加留学生たちの目に映ったのではないかと思います。 

(参考)

「Kobe Japanese Program January2023」募集要項

在オーストラリア日本国大使館 山上信吾大使によるご講演

 

(グローバル教育センター)