海事科学研究科の三島智和准教授の研究グループが、日経BP社発刊の電子技術系雑誌・日経エレクトロニクス(NE)主催パワーエレクトロニクス・アワード2021を受賞しました。

本賞は、直近2カ年(基となる技術は2年以上を含む)に日本の大学や公的研究所に所属する研究者が国内および海外の学術誌で発表した、パワーエレクトロニクス(半導体電力変換工学)に関する論文のうち、革新性・実用性・産業的インパクトの観点から優れた6件を選出し、特に秀でた3件について最優賞・審査員特別賞・読者賞を授与する制度です。審査会(委員長 鉄道総合研究所 フェロー 東京大学名誉教授 正田英介氏、他5名)による厳正な審査結果と、それに先立ち実施された読者投票獲得数を総合的に評価して、三島准教授のグループに読者賞が授与されました。

受賞対象となった技術は、三島准教授と大学院生が2017年に論文発表した「窒化ガリウム(GaN)パワートランジスタを応用した高周波アクティブ整流回路に基づく電磁誘導方式非接触給電システム」と、2020年および2021年に論文発表した「デルターシグマ変換型パルス密度変調方式共振周波数追従制御を適用した非接触給電システム」です。特に、高速かつ低損失、優れた温度特性をもつ次世代パワー半導体デバイスであるGaNパワートランジスタを高周波アクティブ整流回路に適用することで、非接触給電システムの小型化と電力伝送効率の向上を見いだしたことに高い評価が集まりました。さらに、小型医療機器への応用という実際のアプリケーションを明確にした非接触給電システムの構築や、そこに至るまでの基礎技術の積み上げがなされていることも評価されました。

上記の研究成果については、2021年12月東京・赤坂にて現地開催された受賞式での招待講演で紹介するとともに、オンライン配信により広く公表されました。

【対象論文】

【NEパワエレアワード2021】