神戸大学学生SDGs推進プログラム
「学生未来会議」
―兵庫県・齋藤元彦知事と神戸大学生がSDGsをテーマに意見交換

兵庫県が主催する「学生未来会議」は、県内の大学生や専門学校生、高校生等と知事が自由に意見交換を行い、若者の声を県政に反映させる一助とすることを目的に企画され、昨年度のプレ開催を経て今年度本格的にスタートしました。神戸大学における学生未来会議は、SDGs推進室が展開する「学生SDGs推進プログラム」に参加する学生の皆さんがそれぞれに活動している取り組みや、関心をもつテーマを切り口に知事と意見交換するという趣旨で開催することとなりました。

1月11日、六甲台第2キャンパス「眺望館」を会場に開催された学生未来会議には、留学生を含む11名の学生の皆さんが参加し、司会は神戸大学経済学部出身の県職員、中澤南美さんが務められました。冒頭で参加学生の皆さんからそれぞれSDGsについて関心があるテーマや活動内容について紹介したのち、齊藤知事から「兵庫県のSDGsの取組と震災からの創造的復興」についてレクチャーがありました。

2022年に実施されたSDGsに関する企業の意識調査によると、兵庫県における「SDGsに積極的な企業」の割合は46.4%と前年から約10ポイント増加しているものの、全国45位という状況であり、SDGsの意味や重要性は理解しているが取り組んでいない企業が37.2%であることが紹介されました。酒造業や豊岡鞄、ケミカルシューズ産業などの地場産業も含め、ものづくりや製造業が大半を占める兵庫県では、すでに取り組んでいる一部の企業との二極化が進んでいる一方で、学生の7割以上が就職活動において企業がSDGsに取り組んでいることを知ると志望度が上がるという回答をしていることからも、企業のSDGsの取組サポートや底上げを強化していきたいという考えが述べられました。

参加した学生からは、若者のリーダーシップ育成のために県政が果たせる役割、再生可能エネルギーの利用促進にあたっての太陽光発電の可能性、低成長が続く経済や低賃金といった問題への解決方策のあり方などについて質問が出されました。また、マイボトルの利用促進のための給水スポットの設置や、企業のSDGs取り組みを学生ら若者が取材しSNSなどを通して発信するといったアイデアの提案もあり、齊藤知事からも質問を投げかけながら、県政に生かしていきたいというコメントがありました。

約1時間が足りないほど密度の濃い学生未来会議でしたが、学年も学部もさまざまな学生の皆さんが、SDGsをテーマにそれぞれの関心や問題意識を現役の知事に伝える貴重な機会となりました。神戸大学学生SDGs推進プログラムでは、今後も学内にとどまらずさまざまな企業や行政と連携して活動を展開していきます。多くの学生の皆さんの参加をお待ちしています。

(SDGs推進室)