令和5年3月13日に神戸大学デジタルバイオ&ライフサイエンスリサーチパーク(DBLR)開設記念シンポジウムを開催しました。
DBLRは、未来社会に向けた新たな課題の解決に資する経済的・社会的価値を創造するために、傑出した知と有能人材を創出するとともに、社会実装につなげる研究環境基盤を強化することを目指して令和4年10月に開設されたものです。 本シンポジウムは、DBLRについて紹介するとともに、今後、DBLRが創出した研究成果を社会実装につなげるためにどのような取り組みが望まれるのか、本学教職員だけではなく産業界や公的機関の皆様と共に考える場となることを期待し開催いたしました。
開催に先立ち、藤澤神戸大学長からの開会挨拶の後、大江 耕太郎 文部科学省高等教育局国立大学法人支援課企画官、今西 正男 神戸市副市長、加賀屋 悟 国立研究開発法人理化学研究所理事・神戸事業所長から来賓祝辞があり、本学のDBLRの取組に大いに期待しているとの激励をいただきました。
第1部では、近藤昭彦 神戸大学副学長からDBLRの概要について説明があった後、DBLRを構成する研究拠点である「社会システムイノベーション研究拠点」「バイオものづくり研究拠点」「先端膜工学研究拠点」「医工学研究拠点」「健康長寿研究拠点」の各拠点長より取り組みについて説明がありました。
第2部では、近藤副学長がモデレーターを務め、DBLRの研究活動の場となる神戸医療産業都市との関係が深い公的機関から、森 浩三 神戸市企画調整局医療・新産業本部医療産業都市部長、西田 栄介 国立研究開発法人理化学研究所生命機能科学研究センター長、花谷 忠昭 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構クラスター推進センター統括監、また、同じく民間企業から高畑 隆之 シスメックス株式会社スカイフロントリサーチキャンパス長、田中 博文 株式会社メディカロイド副社長、原野 健一 株式会社アシックス スポーツ工学研究所長・執行役員をお招きし、「DBLRに期待すること」と題してパネルディスカッションを開催しました。
「イノベーションを興していくためにどのような課題があり、何が必要か?」「民間企業の立場から見た神戸医療産業都市での成功例や課題」「イノベーションを興すため、地域においてどのように人材を育てるか」といったテーマに対して、活発な意見交換が行われ、DBLRを推進するにあたり本学のステークホルダーの皆様と有益な情報や課題、これからのビジョンを共有することができました。
閉会に当たり、藤澤学長からは「神戸大学がポートアイランド地区で躍動しているという姿を世の中に見せられないと大学としての使命を果たしていると言えない。DBLRを通じて医療産業都市での神戸大学のプレゼンスを高め、 “リサーチパーク”と名づけたとおり、DBLRが人をつなぐ場として役割を果たせるよう頑張っていきたい」との意気込みが語られ、盛況のうちに幕を閉じました。
(研究推進部研究推進課)