神戸大学大学院医学研究科は2024年10月12日、メドテックイノベーションセンター(MIC:MedTech Innovation Center)の竣工式及び開所記念式典を同センターにて執り行いました。
メドテックイノベーションセンターは、内閣府の地方大学・地域産業創生交付金事業を活用し、神戸市と共に推進している神戸未来医療構想の下、ポートアイランド地区に位置する医学部附属病院国際がん医療・研究センターと直結する新たな医療機器開発拠点として整備されました。
竣工式はセンター1階正面玄関にて執り行われ、村上卓道医学研究科長による式辞、半田真一大鉄工業株式会社代表取締役社長による挨拶の後、関係者によるテープカットが行われました。
その後、センター7階の「MICホール」に場所を移して執り行われた開所記念式典には、藤澤正人学長、村上卓道医学研究科長をはじめ、神戸市、関係省庁、大学関係者や医療機器関連企業など約150名が出席しました。
式典では、冒頭に藤澤正人学長、村上卓道医学研究科長から挨拶があり、神戸大学や神戸大学大学院医学研究科がこれまで行ってきた医療機器開発などに関する取組と関係者への謝辞が述べられました。
続いて石原大内閣官房新しい地方経済・生活環境創生本部事務局次長、俵幸嗣文部科学省高等教育局医学教育課長、水谷忠由厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課長、久元喜造神戸市長から祝辞を受けた後、向井敏司医学研究科医療創成工学専攻長からメドテックイノベーションセンターの紹介がありました。
式典の後半では記念講演として、佐久間一郎東京大学大学院工学系研究科医療福祉工学開発評価研究センター教授から、「医工連携研究の課題と展望」と題して、また、北辻博明株式会社メディカロイド取締役SEOから、「hinotori™の開発と産学連携の重要性について」と題してご講演をいただき、盛況のうちに閉会を迎えました。
同センターでは、「スピード感のある医療機器開発」および「医療機器開発プロジェクトを教材とした実践的カリキュラムによる人材育成」の実施に向けて、神戸大学未来医工学研究開発センターと2023年4月に開講した大学院医学研究科医療創成工学専攻とが協働し、産官学医が有機的に連携できる場を提供します。具体的には、センター内に最先端機器を備えた研究開発ラボ、企業が入居可能なレンタルラボや共用のメディカルデバイス工房を設置するほか、イノベーションカフェやイノベーションラウンジなどの産官学医の多様な人材の交流スペースを効果的に配置することで、集合知(地)の場としての機能性と価値を高め、持続的な医療機器の創出および創造的開発人材の輩出による地域産業の活性化を目指していきます。
(医学研究科)