医学研究科附属感染症センターの森康子教授は4月4日、兵庫県庁で記者会見し、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(ブースター接種)によって、オミクロンBA.2株に対しても中和抗体価が上昇することを確認した研究成果を発表しました。

中和抗体は体内に入った病原体の感染力を失わせる働きを持ちます。森教授らの研究グループは、兵庫県からの支援を受け、医学部附属病院の医師40人の血清中のBA.2株に対する中和抗体を測定しました。

医学研究科附属感染症センター
森康子教授

40人は昨年6~7月にファイザー社製ワクチンを2回接種し、7カ月後の時点ではBA.2株に対する中和抗体が無いか、非常に低い抗体価しかありませんでした。昨年12月から今年1月に同社製ワクチンの3回目接種を行ったところ、接種2週間後には中和抗体価が平均で約33倍に向上しました。オミクロン株は主流型のBA.1からBA.2への置き換わりが進んでいますが、森教授は「BA.2にも3回目接種は有効だとわかった。今後現れるであろう変異株への効果も期待できる」と述べ、3回目接種を推奨する考えを示しました。

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(総務部広報課)