神戸大学大学院国際文化学研究科は2023年3月22日、姫路市と地域連携に関する協定(部局協定)を結び、姫路市役所で協定締結式を行いました。同研究科が兵庫県内自治体と連携協定を締結するのは南あわじ市に次いで2カ所目、神戸大学が中・播磨地域の自治体と連携協定を結ぶのは初めてとなります。

国際文化学研究科では2022年4月に地域連携センターを設置し、地域での教育、研究活動や貢献事業に取り組んでいます。その一環として、昨年秋ごろから井上弘貴教授、辛島理人准教授を中心に、姫路市内で観光まちづくりをテーマに研究、教育活動を進めています。昨年10月末には、ドイツや中国などの留学生ら約60人が参加して「姫路ショートトリップ」を実施し、世界遺産・国宝姫路城や書写山円教寺を見学するなど日本の歴史、文化を学びました。また、今年1月末には、神姫バス、姫路観光コンベンションビューローとともに「産学共創フィールドスタディ」を実施し、姫路市中心部を巡って、地域の歴史文化を学ぶとともにインバウンド観光の課題などを探りました。

地域連携の協定書を交わした清元秀泰姫路市長と藤濤文子神戸大学国際文化学研究科長

締結式には、姫路市の清元秀泰市長、横田雅彦政策局理事ら5人、神戸大学からは国際文化学研究科の藤濤文子研究科長、梅屋潔副研究科長ら8人が出席しました。清元市長と藤濤研究科長が、地域文化の振興と地域の国際化を促進するため、協力して国際交流や産業振興、観光に関する研究、教育、事業活動を行う旨の協定書に署名し、交換しました。清元市長は「姫路城の世界遺産登録30周年、ポストコロナという節目にあたり、人材育成や観光、まちづくりなどに多様な提言をいただきたい」などと話しました。藤濤研究科長は「国際文化学研究科は海外の80以上の大学と協定があり、学生の半分は留学生が占める。学生たちが学外に飛び出し、国際性や学際性を生かしてさまざまな課題に取り組むことを期待したい」などと述べました。

(国際文化学研究科、地域連携推進本部)