神戸大学大学院経営学研究科の髙田知実教授が、「会計の面白さ」を小中学生に伝えるため、学部学生と協力したイベント『神戸大学 子ども金融学部』を6月2日にKOBE Co CREATION CENTERで開催しました。

本イベントは、神戸市と国立大学法人神戸大学の包括連携協定に基づく事業の一環として開催しています。今回のイベントで使用した教材は、神戸大学経営学部第1クオーター開講講義の「企業分析の教育実践」における、小中学生向け金融教育教材開発のためのプロジェクト研究で作成しました。この講義を履修した経営学部・経済学部・法学部の学生は、イベントで使う教材やワーク・ゲームの作成のみならず、イベント告知の準備から当日の企画・運営まで、主体的に取り組みました。

イベントの告知では、ソーシャルメディアを活用した広報活動を行うなど、大学で学んだ理論を実践で活かす機会にもなっています。本イベントは、1日大学生体験というコンセプトのもと、普段大学生が学んでいる会計学を小中学生向けにアレンジし、架空の「金融学部」に体験入学して学ぶという内容でした。

イベントは前後半に分け、それぞれ、教材で学ぶ時間と、ワークやゲームを通じて学んだことを実践する時間で構成しました。前半では、会計の面白さを伝えることを目的とし、損益計算書とは何かと、損益計算書が読めるとどのようなメリットがあるかを教材パートで説明し、学んだ内容の知識が定着するようなゲームを行いました。後半では、損益計算書から読み取れる企業の業績の変動要因を、身近な事象と結びつけながら考えられるようになることを目標にしました。この目標を達成するため、業績変動の計算方法に関する教材を用いて説明し、架空事例を使ったワークを実施しました。前半は、児童だけを参加者としてグループ分けをし、大学生が各グループのファシリテーターとしてディスカッションに参加しました。後半は、保護者の方々にも参加していただき、活発なディスカッションが行われました。イベントの最後には、参加児童に、金融学部終了の卒業証書を授与しました。

18家族20人の児童とその保護者がイベントに申し込みをされ、イベント後のアンケートでは「会社の成績が変わる仕組みがよく分かりました。」「他の学校のお友達と考えるのが楽しかった。」等の感想があり、多くの参加者から高い評価を得られました。近年、就学期からの金融教育が重要視されており、今後も、官学連携による「楽しみながら実践的に学ぶ」金融教育を継続していきます。

 

 

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(経営学研究科)