2025年7月7日にASEAN(東南アジア諸国連合)本部事務局のLee Yoong Yoong・コミュニティ局長が国際人間科学部で講演を行いました。Lee局長は大阪・関西万博に設置されたASEANパビリオン(国際機関館)でのイベントにあわせて来日し、日本アセアンセンター(東京)のEi Ei Khin事業部長らとともに来学されました。

講演に先立って、国際文化学研究科(国際人間科学部グローバル文化学科)を表敬訪問し、貞好康志・副研究科長、井上弘貴・専攻長、橘誠・国際交流委員長、辛島理人・准教授、デイヴィッド・アデバー講師から歓迎を受けました。日本とASEANの関係、神戸大学と東南アジアの大学との交流について、意見交換がなされました。

「What is ASEAN? A Brief on ASEAN Community Building and Its Relevance to Southeast Asia」と題した講演では、冷戦期から現在までの東南アジアの歴史、今日のASEANの経済力や多様性、日本やオーストラリアをはじめとする国や地域との関係が説明された後、未来を担う次世代への期待などが語られました。講演には100名以上の学生が参加し、ベトナムやミャンマーをはじめとするASEAN出身者やLee局長の出身国であるシンガポールを研究する大学院生らの姿もありました。

講演後は、学生からASEANの現状に関する質問が出され、終了後に講師を囲んで議論を行う学生もいました。神戸大学でも、インドネシア大学や南洋理工大学などの協定校が、交換留学や海外研修の行き先として人気を集めており、タイフェスなどの国内イベントに参加する学生も増えています。近年は、入学前に修学旅行でマレーシアなどを訪問したことのある学生もみられます。

今回の講演会では、ジャカルタに本部を置くASEANのほか、観光・貿易や人物交流などを通じて日本と東南アジアの友好親善を推進している日本アセアンセンターから多大な協力をいただきました。神戸大学国際人間科学部・国際文化学研究科は、今後も東南アジアをはじめとする世界の学術・文化機関との連携を通じて、研究・教育および社会連携を推し進めます。

(国際文化学研究科)