2025年8月21日、広島大学を代表、神戸大学・熊本大学を連携機関とする「広島・神戸・熊本 医療革新・研究共同推進イニシアティブ(HK²-MIRAI)」が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「医学系研究支援プログラム」(特色型)に、採択されました。

「医学系研究支援プログラム」事業には、1機関が実施する「総合型」(1件7.2億円)と複数機関が連携して実施する「特色型」(1件13.8億円)があり、広島大学は神戸大学・熊本大学と連携し、特色型として申請しました。全国17件の応募のうち採択は6件です。3大学には今年度から3年間で総額13.8億円(研究費10.8億円、研究環境整備費3億円)が支援されます。

本事業は、大学病院や医学部における研究環境を強化し、「国家戦略上重要な研究課題」への取り組みを加速させることを目的としています。研究費だけでなく、研究基盤や人材育成、教育DXなど環境整備が支援対象となる点が大きな特徴です。

審査では、疾患メカニズム解明と革新的治療法の開発を目指す研究構想の妥当性、基礎・臨床・データ科学を融合した多職種連携の推進力が評価されました。さらに研究環境面については、「柔軟な勤務体制」、「研究支援人材の配置」、「若手・次世代研究者の育成と参画促進」、「教育のDX化」といった3大学共通の課題に対する具体的な対策などが評価されました。

「国家戦略上重要な研究課題」への取り組みとして、3大学の強みである「がん・感染症」「神経・免疫・運動器」「代謝・循環」を選定し、基礎から臨床までを横断する多様な研究者が、3大学学長の強いリーダーシップのもとで協働します。加えて、3大学の強みである4つのモダリティ(創薬、AI・医工学、再生・細胞医療、バイオ先端技術)を生かし、最先端の研究開発を推進します。

研究環境整備では、3大学が連携し、診療・教育・研究の状況に応じて、研究者が必要な支援を選べるオーダーメイド型の仕組みを導入し、多様性や流動性の確保を進めます。また、共通プラットフォームを活用したデータ収集・統合によって社会実装の迅速化を目指し、他機関のモデルとなる取り組みも展開します。

これらの取り組みにより、3大学が連携して、世界トップレベルの研究成果を創出し、迅速な実用化につなげることにより、人々の健康・医療課題の解決に貢献していきます。

 

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(医学研究科)