2025年10月25日、第22回留学生ホームカミングデイを六甲ホールにて開催しました。当日は、修了生のヘリニャン・アンドレイ・マリャンさん(人文学研究科2022年修了)と、在学中の留学生バルジンニャム・ハジドツェツェクさん(経営学部)が司会を務め、日英バイリンガルの司会で進行されました。
開会にあたり、玉置久理事・副学長より挨拶がありました。玉置理事は、留学生ホームカミングデイが国際交流の歴史を重ねる中で、卒業留学生による海外同窓会ネットワークが広がり、大学の発展に大きく貢献していることを強調されました。また、留学生の活躍を通じて、神戸大学が世界に羽ばたく大学としてさらに成長することへの期待を述べられました。
開会の辞に続いて、オープニングパフォーマンスが行われました。フィリピン出身の留学生フェイス・タンさん(国際文化学研究科)とアンチャ・ジュンさん(国際文化学研究科)、そして日本人学生の白井望人さん(国際文化学研究科)の3名によって、フィリピンと日本に共通する「カラオケ文化」をテーマにしたプレゼンテーションが行われ、両国の文化に対する理解を深める貴重な機会となりました。その後、フィリピン語と日本語による歌が披露され、会場を温かく包み込みました。

メイン企画「ようこそ先輩!神戸大学へ」では、「卒業留学生が語る大阪万博2025〜世界と日本の架け橋に〜」をテーマに、2名の卒業生が登壇しました。登壇者は、駐日キルギス共和国特命全権大使令夫人であるソルトバエヴァ・ジャミリャさん(日本語・日本文化研修留学生2006年修了)と、ポルトガル館のPRアシスタントを務めたボーラウフ・サンドラさん(日本語・日本文化研修留学生2016年修了)です。お二人は、それぞれの立場から大阪・関西万博に対する思いや、国際交流の可能性について語りました。講演後には、グローバル教育センターの朴鍾祐教授を聞き手に迎え、「万博おしゃべりトーク」と題した座談会が行われ、3名による自由な対話を通じて、万博に込められた想いや期待がより深く共有されました。
続いて行われた「海外ネットワーク紹介」では、まずグローバル教育センターの川上尚恵准教授が、本学の海外ネットワークについて説明を行いました。その後、今年2月に発足した「フィリピン神戸大学同窓会」について、会長を務めるパリヤ・ヴェイシエル・ゲイさん(医学研究科2008年修了)より紹介がありました。続いて、幹事のアルヴィン・カルロ・ガルシア・タピアさん(理学研究科2013年修了)が、神戸大学とフィリピンの卒業生をつなぐ絆を感じさせる、躍動感あふれるスライドを披露しました。


さらに、今年の「KUワールドフェスタ」では、神戸大学生協学生委員会(GI)が企画した留学生によるハロウィンファッションショーが開催されました。ショーには、5か国からの在学留学生が参加し、チン・ダンヨウさん(法学研究科)、Pornpimol Chaiboontaさん(保健学研究科)、May Jungさん(保健学研究科)、Naher Kumrunさん(国際協力研究科)、そしてフェイス・タンさん(国際文化学研究科)が、それぞれの個性を活かした衣装で登場し、歌の披露も行われました。また、現役学生だけでなく、卒業留学生の家族も参加し、イベントを盛り上げました。中国人卒業留学生の薛燕さん(総合人間科学研究科2008年修了)は親子で参加し、優雅な和装姿で20年以上にわたり続けている日本舞踊を披露しました。さらに、有馬温泉「御所別墅」のブランドディレクターを務める金井良宮さん(工学部2005年卒業)親子も登場し、六甲から山を越えてすぐの有馬温泉ならではの温泉文化について美しい映像を交えながら紹介してくれました。会場には、本学公式マスコットキャラクター「神大うりぼー」が特別ゲストとして登場し、来場者を楽しませました。GIメンバーによるお菓子配りの演出もあり、ハロウィンらしい賑やかなひとときとなりました。

最後のプログラムは、参加者全員による恒例の学歌斉唱です。今回は、関西最大級の音楽コンクール「大阪国際音楽コンクール」で2023年にアマチュア部門 シニアコースで第1位を受賞した新居昌明さん(本学元職員)が、神戸大学学歌の一番を独唱し、続く三番は会場全体で合唱しました。参加者一同が母校とのつながりを感じる、心温まる締めくくりとなりました。閉会の挨拶は、河合成雄グローバル教育センター長が務め、盛会のうちに幕を閉じました。
第22回留学生ホームカミングデイには、今年も200名以上の在学生、卒業生、大学関係者が参加し、昨年に続き「人・知・還流」の理念を体現する、意義深い一日となりました。

(グローバル教育センター)