国立大学法人 神戸大学(以下、「神戸大学」)と株式会社 学研ホールディングスのグループ会社、株式会社 学研ココファン(以下、「学研ココファン」)は神戸大学名谷キャンパスの土地活用事業(以下、本事業)に関する基本協定(以下、本協定)を締結しました。本事業は、神戸大学が公募を実施し、学研ココファンが優先交渉権を得て、この度の協定締結に至ったものです。両者は本協定に基づき、「大学連携CCRC(Continuing Care Retirement Community)」の拠点開発に向けて連携を進めてまいります。開業は2027年9月の予定です。
神戸大学は、1902年に設置された「神戸高等商業学校」を源流とし、「真摯・自由・協同」の学風のもと、「学理と実際の調和」を建学の精神として発展を続けてきました。現在では、人文・人間科学系、社会科学系、自然科学系、生命・医学系の4つの学術分野を核に、11学部15大学院を擁する総合大学として国内屈指の規模を誇ります。さらなる進化に向け、「知と人を創る異分野共創研究教育グローバル拠点」を長期ビジョンに、特色と強みを持ち、地域と世界に貢献する世界トップレベルの研究教育拠点を形成すべく、「デジタルバイオ&ライフサイエンス・リサーチパーク(DBLR)」を設立し、DBLRで生み出されたイノベーションを社会実装化などの取組を大学全体へと展開することで、グローバル・イノベーション・キャンパスと変革することを目指しています。
学研グループは、全国に600を超える高齢者住宅・認知症高齢者グループホーム等を展開しています。0歳から100歳を超える高齢者まで、多世代が支え合う「学研版地域包括ケア」の考えのもと、地域課題に応じて様々な街づくりを展開してきました。子育て支援・教育・医療・高齢者支援・多世代地域交流などの機能を組み合わせた複合型拠点を、自治体等との連携を通じて展開し、子どもから高齢者までが地域の中で安心して暮らし続けられる街づくりを進めています。
本事業は、超高齢化社会における人間の健康・幸福に関する世界的な研究拠点であり、認知症予防で数多くの先進的実績のある神戸大学大学院保健学研究科が設置されている名谷キャンパスにおいて、神戸大学の教育・研究機能と学研グループが全国で展開する高齢者住宅・認知症ケア事業の知見を融合させた、多世代共生の街づくりを目指すものです。拠点内には、サービス付き高齢者向け住宅、介護付き有料老人ホーム(※)、認知症グループホーム(※)、学生マンション、交流ホール、大学研究室などを整備予定です。高齢者と学生が共に暮らし、学び、交流することで学生も高齢者も、多世代が活躍する拠点を目指します。また、トータル・ヘルスケア・サイエンスの拠点として、認知症ケアや福祉の研究フィールドとしての活用も考えており、企業や自治体との連携も視野に入れています。認知機能やADLの維持・向上に向けたアプローチ、AI・DXを活用したケア手法などの分野で、新たなケアモデルの開発を進めてまいります。これらの取り組みにより、誰もが共に暮らせる社会、多世代が安心して暮らせる、持続可能な街づくりのモデルとして発展させてまいります。
※介護付き有料老人ホーム、認知症グループホームは、指定事業(多くの場合は、自治体による公募制)のため現段階で開設が決まったものではありません。神戸大学と学研ココファンが構想しているものです。
拠点概要
| 住所 | 〒654-0142 神戸市須磨区友が丘7丁目10-2 |
| アクセス | 神戸市営地下鉄「名谷」駅から徒歩約15分 神戸市バス「友が丘中学校前」下車より徒歩約4分 |
| 建物構造 | 鉄骨造地上5階建て |
| 敷地面積 | 3,634.79㎡ |
| 延床面積 | 6,371.99㎡ |
| 設計 | 株式会社シスケア |
| 施工 | 未定 |

(保健学研究科、総務部広報課)