神戸大学ウェルビーイング推進本部とウェルビーイング先端研究センター主催のシンポジウム「DX期におけるデータサイエンスとウェルビーイング―デジタルトランスフォーメーションと共に描くウェルビーイングの未来」が3月11日、産官学連携本部BMO棟1階ダイセルOIホールで開かれました。研究者、企業、学生、大学院生向けに開かれたシンポジウムで、オンラインを含め約100名が参加しました。
人文・人間科学系、社会科学系、自然科学系、生命・医学系の学術領域を有する本学は2022年10月、「異分野共創」研究の実践の経験とノウハウ、その可能性を生かし、誰もが心豊かで幸せを実感できる社会の実現に貢献すべく、ウェルビーイング推進本部を創設しました。また、同本部の「研究・社会実装」を担うことを目的に学際的な研究活動の拠点として、同年11月にウェルビーイング先端研究センターを設置しました。
推進本部・先端研究センター設立から3年余が経過し、長期的展望を視野に入れた「コア研究」と、健康領域、発達領域、環境領域の3つの研究部門で時代の喫緊の課題や問題に柔軟に対処する「モジュール研究」が進んでいます。これらの研究は、保健学、老年学、心理学、経済学、公衆衛生学、健康科学など多様な分野の研究者が関わる異分野共創、学際的な取り組みが大きな特徴です。
本シンポジウムは、AI、IoTなどのデジタル技術やビッグデータの分析を含むデータサイエンスの活用により、人々のウェルビーイング(幸福感)の向上に資する価値創出を探求することを目的に開催しました。産官学と地域が連携し、デジタル・トランスフォーメーション(DX)がもたらす社会変革を、健康、生活環境、ケア、地域共生、ライフスタイルの観点から多角的に捉え、ウェルビーイング社会の実現に向けた実践的な方策を議論しました。
シンポジウムでは、藤澤正人学長が開会の辞を述べ、本学におけるウェルビーイングに関する活動等について紹介し、今後の展望に期待を示しました。
続いて、ウェルビーイング先端研究センターの片桐恵子センター長が、センターの具体的な取り組みについて報告しました。
特別講演には、3人のゲスト講演者が登壇しました。芝浦工業大学工学部のヘンリー・マイケル教授が「持続可能な都市の実現における都市部と農村部の格差に関する探索的研究」をテーマに講演。本学理数・データサイエンスセンター兼工学研究科の中村匡秀教授は、「高齢者一人ひとりをデータで見守り支援する~IoT、AI、対話エージェントを活用したAssistive Technologyの研究開発~」をテーマに、近い将来の未来像を示しました。神戸大学発の認定ベンチャー企業である株式会社PITTANの辻本和也代表取締役は「ビューティウェルネスからの健康寿命とウェルビーイング実現への挑戦」をテーマに講演しました。

講演後、ウェルビーイング先端研究センター環境領域研究部門長の佐藤真行教授の進行で、積極的な質疑応答も行われました。参加者はシンポジウム全体を通じて、DX期のウェルビーイングについて理解を深め、未来の展望を共有しました。最後は、ウェルビーイング先端研究センターの片桐センター長が閉会の辞を述べ、参加者や登壇者に謝意を示しました。

(連携推進課、広報課)