神戸大学は2026年7月15日、神戸市、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構、国立研究開発法人理化学研究所、アイパークインスティチュート株式会社と合同で「AI for Science & Lab Automation Summit」を本学統合研究拠点コンベンションホール(神戸市中央区港島南町)で開催しました。 大学、自治体、関連企業などから約250人が参加しました。

本サミットの主催5者に三菱商事株式会社、三菱商事都市開発株式会社を加えた7者は2026年1月20日、「神戸医療産業都市におけるイノベーション創出に向けた連携協定」を締結しました。国内最大級のバイオメディカルクラスターである神戸医療産業都市において連携・協力し、研究における関連機関・企業間の交流・連携およびイノベーションを促進するエコシステムを構築することを目的としています。本サミットは、2027年末の創薬・バイオ研究拠点「アイパーク神戸」の開所を見据え、AI for Science(科学のためのAI)分野とLab Automation(ラボ自動化)分野のグローバルプレイヤーを結集して開催するもので、同協定における重要な取り組みの一つです。「AI×ロボティクスによる研究開発プロセスの新たな実装に向けて」をメインテーマに開催されました。

主催者あいさつをする藤澤学長 

冒頭で、本学の藤澤正人学長が主催者あいさつに立ち、「科学の世界が『AI for Science』と『Lab Automation』によって大転換期を迎える中、神戸大学はこの変革を牽引すべく大胆な挑戦を続けています。『システム情報学部』の新設や『医学系研究科』の改組・統合など、AI・デジタルとライフサイエンスを真に融合させるための組織改革を断行しました。また、神戸・ポートアイランドには「富岳」をはじめとする世界最高峰の計算資源が集積し、本学の設備共創プラットフォームと緊密に連携することで、AI駆動型研究の実装を一気通貫で加速させることが可能です。急速に進化するAI・デジタル社会に対応し、グローバルな国際競争を勝ち抜くためには、従来の枠組みにとらわれない、新しいパラダイムを牽引する博士人材や若手研究者の育成が不可欠です。大学を起点とした改革や、組織の壁を越えた日常的な人的交流により、知・人・環境の好循環を確立する。これこそが我々が目指す新たな価値創造のプロセス『神戸モデル』に他なりません。本サミットは、我々の理想とする異分野共創の縮図で、日常の垣根を越えた活発な議論が交わされ、研究開発プロセスにパラダイムシフトをもたらす新たなイノベーションが巻き起こることを確信しています」と力強く語りました。

続く基調講演には講師3人が登壇し、本学からは先端バイオ工学研究センター長の蓮沼誠久教授が「データ駆動型バイオものづくり:AIと自律型ロボットによるスマートセル開発の最前線」と題して、本学が推進するバイオものづくりへの実装事例について説明しました。また、本学大学院医学系研究科の村垣善浩教授が「未来医療を実現するAIとロボティクス:スマート治療室と新規医療機器開発のhinotori™との融合」をテーマに医療現場での実装事例について発表しました。

バイオものづくりへの実装事例を発表する蓮沼教授
医療現場への実装事例を発表する村垣教授

その後も、計算資源とインフラの進化から、AIモデル/データ基盤の最新状況まで、理論・実装・インフラの三層を網羅した議論を展開しました。情報科学(Dry)と生命科学(Wet)の関係プレイヤーが集ったことで、次世代の研究開発プロセスの新たな実装に向けた現状や課題について議論を深めました。

本学統合研究拠点で開催された「AI for Science & Lab Automation Summit」 

(学術研究・社会共創推進部社会共創課、企画部広報課)