
2026年11月4日、神戸大学六甲ホールにて「神大ウィーク(DAY1)」を開催しました。 神大ウィークは、11月4日(水)~11月6日(金)の3日間にわたり、本学の最先端研究や若手研究者の活躍を学内外へ強力に発信する一大イベントです。初日となる本日(DAY1)は、学内外から延べ約100名のご来場をいただきました。
冒頭の藤澤学長による開会あいさつでは、「若い世代の育成なくして大学の未来はない」という認識のもと、優秀な若手研究者に本学の取り組みを知ってもらい、興味や好奇心を刺激することの重要性が強調されました。また、芽生えた志を活かす教育の推進や、次世代に向けた改革への意欲が示されました。あわせて、本イベントが若手研究者の挑戦のきっかけとなり、実りある3日間となることへの期待が寄せられ、本学の研究発展と若手研究者の活躍に向けた強い思いが語られました。
KUEB Premier Seminar
「KUEB Premier Seminar」では、ドイツのユーリッヒ研究所と本学の先端バイオ工学研究センターを中心に研究者4名が登壇し、バイオものづくりに関する最先端の研究成果を紹介しました。
蓮沼誠久教授による開会挨拶に続き、先端バイオ工学研究センターの加藤俊介准教授と田中謙也准教授が各セッションの座長を務めました。ドイツのユーリッヒ研究センターからは、Stephan Noack氏がバイオファウンドリを活用した菌株開発とバイオプロセス開発の統合について、Jan Marienhagen氏が芳香族化合物の生産に向けた細菌のシキミ酸経路のシステムレベル解析について講演しました。本学からは、先端バイオ工学研究センターの那須野亮特命准教授がアミノ酸脱アミノ酵素を用いたα-ケト酸のバイオ生産について、科学技術イノベーション研究科の三浦佳子氏が紅色非硫黄細菌の代謝工学による生分解性プラスチックPHBHの生産について紹介しました。各講演を通じて、微生物の機能を活用した物質生産や、その高度化に向けた多様な研究アプローチが共有され、参加者は熱心に耳を傾けていました。質疑応答も活発に行われ、盛会となりました。




高等学術研究院卓越教員シンポジウム
「高等学術研究院卓越教員シンポジウム」では、令和7年度採択の卓越教員4名による研究発表に加え、戸田達史・特別栄誉教授による基調講演を実施しました。また、2022年度から2026年度に採用された卓越教員によるポスターセッション・交流会も行い、教職員や学生との活発な意見交換が行われました。
開会にあたり、木戸良明高等学術研究院長があいさつし、高等学術研究院の取組や卓越教員制度の概要を紹介しました。続いて、令和7年度採択の卓越教員4名が、それぞれの専門分野における研究成果や今後の展望について発表しました。


医学部附属病院の坂東弘教准教授は、「下垂体機能低下症の病因と病態解明」をテーマに発表し、下垂体機能低下症に関する発生過程に着目した研究や環境因子の影響に関する解析成果を紹介し、原因解明や将来的な診断・治療につながる可能性について説明しました。先端バイオ工学研究センターの田中謙也准教授は、「光合成微生物の働きを測る-環境適応のしくみから、ものづくりへの応用まで-」と題して発表し、光合成微生物が光環境の変化に適応する仕組みを、代謝と酸化還元状態(レドックス状態)の網羅的解析によって解明するとともに、その知見を活用したバイオものづくり研究について紹介しました。農学研究科の京極博久准教授は、「初期胚は『普通の細胞』と何が違うのか-核の大きさとDNAの複製から迫る生命の始まり-」と題して、受精直後の胚において父母由来のゲノムが別々の前核を形成することの意義に着目し、核サイズの制御とエピジェネティックな情報維持との関係を解明した研究成果を紹介しました。国際文化学研究科の衣笠太朗准教授は、「第二次世界大戦後のドイツ=中東欧における移動と残留 ― シレジアを結節点として ―」と題して発表しました。第二次世界大戦後に発生した大規模な住民移動と残留に着目し、ポーランドとドイツの国境地域である上シレジアを対象として、新たな史料分析から地域社会の変容過程を明らかにする研究成果を紹介しました。

基調講演では、戸田達史特別栄誉教授が「『なおらない』から『なおる』へ 難病の解明と分子標的治療」と題して講演しました。講演では、デュシェンヌ型筋ジストロフィーやALS(筋萎縮性側索硬化症)、脊髄性筋萎縮症(SMA)などに対する核酸医薬や遺伝子治療の進展を紹介するとともに、福山型先天性筋ジストロフィーについて、原因遺伝子の発見からアンチセンス核酸による治療法開発、さらには臨床試験へと至る研究の歩みを解説しました。参加者は、長年にわたる研究が実際の治療法開発へ結び付く過程に熱心に聞き入り、活発な質疑応答が行われました。
基調講演終了後には、2022年度から2026年度に採用された卓越教員16名によるポスターセッション・交流会を開催しました。参加した教職員や学生は、各研究者の研究内容について直接説明を受けながら意見交換を行い、分野横断的な交流を深めました。


プログラム終了後に開催されたレセプションでは、登壇者と参加者の間で今後の共同研究や学術交流に向けた活発な意見交換が行われ、終始和やかな雰囲気の中で初日を締めくくりました。
【明日のご案内(DAY2)】
明日11月5日(木)はDAY2を開催いたします。 事前にお申し込みされていない方も、当日会場にてご参加いただけます。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
(学術研究・社会共創推進部 研究推進課)