先端膜工学研究センター長の松山 秀人教授を代表とする研究グループのプロジェクトが、NEDO 2022年度「先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」に採択されました。2大学、5企業とともに、膜技術を用いて産業廃水からの有機溶剤等の資源の効率的な回収技術の開発を目指します。

採択課題・研究グループ

産業廃水からの革新膜による有機資源回収

<研究代表者>
神戸大学 先端膜工学研究センター センター長  松山 秀人 教授
<研究参画機関>
広島大学、岡山大学、日東電工株式会社、イーセップ株式会社、日清食品ホールディングス株式会社、日本リファイン株式会社、リファインホールディングス株式会社

概要

化学、食品、医薬品産業等では水溶性の有機溶剤を含む廃水や油水の廃水が多量に排出されています。これらの産業廃水から価値が高い有機溶剤を回収する処理は、これまでほとんどなされていませんでした。これは有機溶剤を含む廃水から省エネルギーで有効に溶剤を回収する技術がなかったためです。本研究では、耐溶剤性分離膜の開発など有機性産業廃水から膜を用いて溶剤や油脂等の有用物を効率的に分離回収する技術開発を行います。様々な溶剤に対応する膜技術を開発することで、有機資源の回収が可能になるとともに、廃水処理に要するエネルギーの大幅削減も可能となり、資源循環や廃水処理の脱炭素化に大きく寄与すると期待されます。

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