株式会社いけうち(本社:大阪市、代表取締役:松井精朗)と神戸大学大学院保健学研究科の亀岡正典教授、大学院医学研究科附属感染症センターの森康子教授、大学院農学研究科の佐伯圭一准教授ら研究チーム(以下、神戸大学)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「ドライフォグ※を用いた次亜塩素酸水溶液・過酸化水素水の噴霧による新型コロナウイルス不活性化実験」の産学連携プロジェクトを、2020年11月より神戸大学産官学連携本部(本部長:河端俊典)の協力により開始しています。
※ドライフォグ:ものに触れても濡れない霧 (平均粒子径が10㎛以下かつ最大粒子径が50㎛以下の霧)
プロジェクトの期間
2020年11月1日 から 2021年4月30日 まで(半年間)
背景
新型コロナウイルス感染症は、主に飛沫感染や接触感染によって伝播するため、3密(密閉・密集・密接)の環境で感染リスクが高まります。このうち飛沫感染は感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻などから吸い込むことで感染します。これを防ぐためには、空気中のウイルスを不活性化することが重要です。しかし厚生労働省では、消毒剤、その他ウイルス等の量を減少させる除菌液について、人の眼や皮膚に付着したり、吸い込むおそれのある場所での空間噴霧を推奨していません。これは、これまでに消毒剤の有効かつ安全な空間噴霧方法について、科学的に確認が行われた例がないためです。
一方で、除菌液噴霧はスポーツの国際大会や大規模イベントなどで相次いで実施されており、一歩すすんだ感染対策として注目されています。より多くの人が安心してこの対策方法をとるためには、有効かつ安全であるという科学的な検証が必要です。
プロジェクトの概要
- 神戸大学大学院保健学研究科・亀岡正典教授、神戸大学大学院医学研究科・森康子教授、神戸大学大学院農学研究科・佐伯圭一准教授が参画し、幅広い知見を持って本プロジェクトを推進しています。
- 株式会社いけうちが持つスプレーノズルの技術を活用して、次亜塩素酸水溶液・過酸化水素水の噴霧による新型コロナウイルス不活性化実験をおこない、効果の検証をして利用方法の確立を目指しています。
- 株式会社いけうちが神戸大学と産学連携プロジェクトを行うのは今回が初めてとなります。
株式会社いけうち
半世紀以上にわたり、世の中に霧を提供し続け、これまでに世に出したノズルは4万2千種類を超える。ノズル全般の提案販売を行うスプレーノズル事業と、スプレーノズルから発生する霧の特性を利用して現場の課題解決を行うソリューション事業の2本の柱で運営。